地盤

私が家を建てたいと思っている土地。まだ契約はしていません。
一番の心配事項が地盤なのです。
今借りている一軒家は傾き(不同沈下)がひどく、食事をしていても箸がテーブルから転げ落ちてしまいます。
地面の下は、どれだけ土地をしげしげと見ていてもわかりません。
そこで地盤調査をしてみることにしました。

私は地盤調査は土地を販売する不動産会社が予め行い、それから売るのだと思っていました。
でも実際は「建物を建てる場所の四隅と真ん中」を測定するので、建物の設計が決まらないと出来ないのですね汗4

不動産会社の担当さんは

担当さん

契約する前に地盤調査やってもいいょ

と言ってくれたので、本日専門業者にやってもらいました。

地盤調査は大きな建物では本格的な「ボーリング調査」で行うようですが、今回行ったのはもっと簡単で一般的な「スウェーデン式サウンディング試験」(以下SWS)という方式です。
費用は3〜5万円ほどで、半日くらいで出来ます。

スウェーデン式サウンディング試験の仕組み

スウェーデン式サウンディング試験

SWSは、先っぽにドリルが付いた棒を地面に挿し、おもりを乗せて沈んでゆく状態を測定するというシンプルなものです。

ドリルが付いたロッドを回転させずに、0.50kN(キロニュートン)(約50kg)→0.75kN(約75kg)→1.0kN(約100kg)とだんだんと重く荷重をかけていきます。
ある荷重をかけた時、ずぶずぶと地中に入っていったとします。
キリを回転させないのに入っていったので「自沈」となります。その荷重値を記録します。

1.0kN(約100kg)まで、荷重をかけてもドリルが地中に入っていかなかったら、ドリルを回転させて地中を掘っていきます。
25㎝掘るのにドリルが何回転(データ値は半回転数)したかで、地盤の堅さを計ります。

カク企画建設

つまり、ロッドを回転させずに1.0kNまでだんだんおもりを増やしてゆき、その間にズブズブと沈んでしまったらそこは「自沈層」という軟弱地盤。
無事1.0kNまで乗せても沈まなかったらロッドを回転させ、25cm掘るのに何回転要したかで固さを定量的に計ります。
貫入5cmあたりの半回転数 が50回転以上となった場合などに貫入を終了させるようです。

SWSの特徴

SWSには

10.0mを超えるよう な調査データは精度が低くなります

Some Thing

SWSについては基本的に砂質地盤の検査に適しており、粘土質の検査は苦手です。
SWSを行った部分で問題のあった部分が粘土の多い場所であった場合は、正確な結果は得られません。
SWSの結果得られる換算N値が10であった時、砂質層である場合は軟弱地盤と判断されます
粘土層で同じ値の10である場合は相応の地耐力を有する判断がされます。

サウンディング式は、安価で簡便にできますが、調査結果は
「固い地盤はより固く、柔らかい地盤はより柔らかく」
という結果が出てしまいます。

Yahoo不動産

という特徴があるようです。
さあ、どんな結果がですかな?

地盤

SWS測定位置

地盤調査(「スウェーデン式サウンディング試験」(以下SWS))の結果は実施3日後に出ました。
家を建てる予定地の4隅と真ん中の5カ所で行う予定でしたが、実際は2カ所を追加して7カ所になったようです。

SWSの結果(自沈層とロッドの回転数)

SWS結果1

レポートを最初見た時はさっぱり意味がわからなかったのですが、いろいろ調べてゆくうちにだんだんとわかってきました。

まずは「自沈層とロッドの回転数」のデータです。
例えば測定ポイント1(上図の左)だと

地面下1m以内に
1kN(キロニュートン)(約100kg)でロッドを回転させないで沈んだ層(自沈層)が1カ所
0.5kN(キロニュートン)(約50kg)でロッドを回転させないで沈んだ層(自沈層)が2カ所

あります。
これは図中では赤色で示した横棒グラフで表されています。
端的に言うと、下にゆくほど深くなり、棒グラフが短いほど地盤が軟らかいということですね。

後で書きますが、地面下2m以内に0.75kN以下の自沈層があると「軟弱地盤」フラグが立つようです。
さらに測定ポイント3〜7はどうなっているでしょうか?

SWS結果2
SWS結果3
SWS結果4

全測定ポイントを見た結果、地面下2m以内の「軟弱地盤」は7測定ポイント中5測定ポイントにありました。
また地面下2〜5mの間にも1kNながら自沈層が2カ所でありました。

  地面下〜2m 地面下2〜5m
  0.5kN 0.75kN 1kN 1kN
1 2 0 1 0
2 1 3 2 0
3 0 1 2 0
4 0 0 2 0
5 0 2 2 1
6 0 0 2 1
7 0 2 2 0

これをまとめると、このような表になります。
果たしてこれは一般的に言ってどのくらいの「品質」の土地なのでしょうか?
地盤を改良する必要はあるのでしょうか?

地盤改良の必要性は?

地盤改良の必要性
出典:サムシング

以上の結果を踏まえ、地盤業者「サムシング」のサイトに載っていたフローチャートを使って、地盤改良の必要性を調べてみました。

上のフローチャートに今回の結果を当てはめてみると、

「盛土がある」→いいえ
「基礎下2m以内に0.75kN以下の層、または基礎下2〜5mに0.5kN以下の層がある」→はい(前者は11カ所ありました)
「基礎下5m以内に0.5kN以下の層がある」→はい(3カ所ありました)

ということで、地盤改良の必要性有りと判定されましたクルクル

地盤改良の方法

地盤改良
出典:サムシング

ではどのような地盤改良をすればよいのでしょうか??

地盤改良の方法も同じくサムシングのサイトに載っていました。
今回の結果から、自沈層は地面下2〜5mに1kNが2カ所あったのですが、それに目をつぶれば

基礎下に自沈層あり
→基礎下2mまでのみ自沈層あり
→自沈層厚1m以上

という赤枠で囲った部分が該当するのではないでしょうか(あくまでの素人判断です)。
そこでは地盤改良は「柱状改良」が適当とされています。
なんじゃそれは?

柱状改良とは?

地盤改良には

  • 表層改良工法
  • 柱状改良工法
  • 鋼管杭工法

の3種類があり、柱状改良工法は

地中に土と硬化剤を混ぜた堅い柱を作り、地盤を補強する方法

だとのこと。
つまりコンクリートの柱を何本も注入して地盤を強固にするわけですね。

さらに柱状改良工法には

  • 乾式柱状改良
    アースオーガー(らせん状の孔機具)を回転させ深さ2〜3m以内の孔内に掘削土と粉末状のセメント系固化材を混合し、埋め戻しながらオーガーを逆回転させ締め固める工法です。
  • 湿式柱状改良
    オーガーを回転させ所定の深さ、約2〜6m以内まで掘削した後に、ミルク状の固化材を圧送しながら土砂を攪拌し固化させる工法です。

の2種類があるそうです。(イノスの家

さて、杭を打つ必要性があることはわかりましたが、どれくらいの深さまで打てば良いのでしょう。
よく「支持層まで杭を打つ」と言いますが、支持層って何でしょう??
次に続きます。

地盤

換算N値1

地盤調査のレポートにはこのようなグラフも載っていました。

換算N値」はSWSのおもりの重量と回転数から算出した数値で「地盤の硬軟を定量的に示す数値として最も利用されている数値の一つ」なのだそうです。

多分これがどこまで杭を打つべきかと関係してくると思います。
さらに他の測定ポイントのグラフと数値も見てみます。

換算N値2
換算N値3
換算N値4

これらの結果を見ると、概ね地面下4〜5mあたりまでは粘土質、その下は砂のようですね。
換算N値はけっこうばらつています。

どの深さまで杭を打てばいいの?

杭打ちなのですが「支持層」まで到達させるのが当たり前と思っていたのですが、そうでない方法「摩擦杭」というのもあるそうです。

杭は、その支持方法によって「支持杭」と「摩擦杭」に分けられます。
支持杭は、先端を支持層まで到達させ、主に杭の先端に働く反力(先端支持力)で支える方法です。
これに対し、摩擦杭は、先端を支持層まで到達させず、主に杭側面の摩擦(周面摩擦力)で支える方法です。

高橋建設

果たして、あの土地の場合、どこをもって「支持層」と言えるのでしょうか?

支持層に必要な厚さは3〜5m以上
規模の小さな建物では、N値5〜10でも支持層になります

建設学生が学ぶ構造力学

うーん、上の結果だと概ね地表面から4m以下は大丈夫そうな気もするけど、3〜5mそれが続くというデータはありません。
もし4m以下まで杭を打ってもそこが支持層と言えないような状態だったら「摩擦杭」になってしまうのでしょうか?
「摩擦杭」というのは支持層に達していない宙ぶらりんの状態ですが

粘性土と砂質土の中間の土で、摩擦杭を打って効果がある?
N値が0などという極端に軟弱な地盤でもない限り効果はあります。

ジオテック

ということで、それなりに宙ぶらりんの「摩擦杭」でも効果はあるそうです…

杭打ちの費用なのですが、

深さ9mで改良30ヶ所なら230万は高過ぎます! 相場はせいぜい100万かと思いますし、仮に鋼管杭だとしても同じです。

Yahoo不動産

とありました。
予算が限られているので、土地は買ったものの杭打ちなどで予算がふくらんで、家を建てられなくなるのではないかという心配も出てきました。

その後、結果を踏まえて建築士からおおよその見積もりがきました。

建築士より
建築士

今回のタテリーヌ様邸の場合は、杭は約28本で、打つ箇所によって長さが変わるため正確に出せませんが、おおよその長さと消費税と値引きで多く見積もって40万円を切るくらいと予想しました。

思ったより安く済みそうで安心しました。