暖房と給湯はガス?灯油?電気?どれが一番いいの?
私の住む北国では、冬の寒さ対策がとても大切になります。
暖房はあこがれの「全館暖房」にする予定です。
今の借家(築40年の低断熱ハウス)は真冬は朝の室温は4℃…へたすると0℃近くになります?
トイレは日中でも2℃。ピットインは30秒が限界です
・いつでもどこでも寒くない!
・トイレだって10分でも20分でもいられる!(いない)
そんな家に私は住みたい。(宮澤賢治調に)
暖房や給湯の方法は
- 電気(一番クリーンかな)
- 灯油(敷地内に大きなホームタンクを置いて、毎月配達してそこに入れてくれます)
- ガス(建設地は都市ガスが通っていないのでLPガス?)
- 薪(憧れの薪ストーブ、しかしホームセンターにはこんな実用的な薪ストーブも)
- 石炭(昔は家庭でも石炭だったそうです)
といったものが考えられます。
薪と石炭は現実的ではないので、電気、灯油、ガスの暖房と給湯について検討してみたいと思います。
そろそろ見積もりを出さないといけないので、これは急がなくてはいけません。
(ちなみにキッチンのコンロは掃除が苦手なのでIHにする予定です)
電気
暖房
電気で暖房する方法としては「エアコン」と「蓄熱暖房」が考えられますが、「エアコン」は全館暖房には向いていないと思います。
(エアコン一台で全館暖房してしまうという「マッハシステム」というのもあるようですが)
「蓄熱暖房」は深夜電力で蓄熱レンガに熱をため、それを日中放熱するというもの。
使っている家に行ったことがあるのですが、とても暖かかったです。しかし昨今の暖冬では室温が上がりすぎてしまうと聞きました。
私は寒さも苦手ですが、暑くても自律神経が狂って伸びてしまうので温度の細かい調節が出来ない「蓄熱暖房」はダメだと思いました。
さらに、先の蓄熱暖房を使っている人が
初期投資をかけてオール電化と蓄熱暖房にしたけど、昨今の電気代値上がりでメリットがあまりないわ
と嘆いていました。原発が停止しているからでしょうか?
ということで、メインの全館暖房は電気では行わないことに決定。
補助でエアコンは使うかもしれませんが。
給湯
給湯を電気で行うには、ヒーターでお湯にする「電気温水器」とヒートポンプでお湯にする「エコキュート」があるようです。
毎回電気でお湯を沸かしていたら電気代がかかって仕方ありません。
深夜電力でお湯を沸かして貯湯タンクに貯めれば節約になりますが、北国では貯湯タンクも室内に置く必要があります。
我々の予定している低予算&低床面積ハウスでは貯湯タンクを置くスペースがないので、給湯も電気では行わないことにしました。
ちなみにエコキュートはやめますがキューット日本酒を飲むのは大好きです
灯油
ホームタンク
今の借家では給湯と暖房に「灯油」を使っています。
北国では「ホームタンク」という、どでかい石油タンクが屋外に置かれ、そこに毎月タンクローリーが来て長いホースで灯油を入れてくれます。
なので、買いに行く手間も、灯油が切れることもありません(たぶん)。
しかもスタンドなどで買うよりも安い!(たぶん)(2020年2月は95円/L(税込)でした)
ありがたやありがたや?♀️
灯油代は真冬で28,500円(税込)/月
今はこのホームタンクから居間の大きな煙突付き石油ストーブと石油ボイラーに灯油が供給されています。
居間以外は個別に部屋を温めなくてはいけないので、私の部屋には石油ファンヒーターを置いています。
(これはホームタンクではなく、ポリタンクから自力で給油する必要があります)
真冬の2月で使った灯油は約300L(約28,500円(税込))でした。
エコフィールの熱効率95%
新居で灯油ボイラーを使う場合、熱効率の高い「エコフィール」というのがあるようで、これだと熱効率は95%だそうです。
新しい家では全館暖房になりますが、家全体が高断熱になるのと、今の灯油ボイラー(2002年製)よりずっと熱効率は良くなるので、同じくらいの灯油使用量(真冬で300L/月)なのではないかと予測しています。
今後の灯油価格は?
気になるのは今後の灯油価格です。
2004年からの灯油価格の推移を示したグラフがありました。
これによると、上がったり下がったりしているようです。
ガス
お次はガスの検討です。
ガスには都市ガス、LPガス、アスパラガスなどいろいろありますが、建設予定地は都市ガスが通っていないので、LPガスにする必要があります。
一般的にLPガスは都市ガスよりも価格が高いので、それが気になります。
(LPガスにも災害時に強いといったメリットもあるようですが)
ちなみにLPガスというのは「Liquefied Petroleum」ガスの略称で「液化石油ガス」つまり液化された石油ガスの総称だそうです。
ずっと「Liquid Propan」ガスだと思っていました。(ちなみにpropanはドイツ語で、英語ではpropane/próʊpeɪn/です)
また、一般にプロパンガス(PLガス)と呼ばれているものはプロバン(C3H8)とブタン(C4H10)が主成分の混合ガスで、その組成によって熱量も変わってくるようです。
バルクタンク
LPガスを熱源としてメインで使う場合、普通のガスボンベでは間に合わないので、上の写真のような「バルクタンク」を使うことになりそうです。
これだと灯油のホームタンクと同様、定期的にガスタンク車がやってきてガスを注入してくれます。
この方法だと、ガスタンク毎交換するよりも価格も安くなるようです(たぶん)。
エコジョーズも熱効率95%
ガスの給湯器で熱効率がいいのは「エコジョーズ」。
これだと熱効率はエコフィールと同じ95%だそうです(出典:リンナイ)。
しかし、エコジョーズ、エコフィール、エコキュート、エネファームとか似たような名前が多いですね?
なんとガス代76,850円(税込)/月
気になるのはLPガスの料金。
今の借家ではキッチンのガスコンロのみにLPガスを使っていますが、その料金体系は
基本料金:2,600円(税込2,860円)
従量料金(税抜き):
746円/m3(〜8m3)
716円/m3(8.1〜15m3)
666円/m3(15.1〜30m3)
586円/m3(30.1m3〜)
先に書いたように、先月2月の灯油の使用量は約300Lだったので、95円/L(税込)×300Lで28,500円(税込)でした。
灯油の熱量は8,718kcal/Lなので(出典:石油連盟)、300Lだと2,615,400kcalに相当します。
LPガスの熱量は約24,000kcal/m3(出典:ファトマグ)なので同じ熱量を生むには約109m3が必要です。
もし上の料金体系だとなんと月額のガス料金は76,850円(税込)になってしまいます!!
ひぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!
灯油28,500円に対して圧倒的に高くて勝負になりません。
でもこのくらいの料金体系は標準的みたい。
お安いプランを使うと一気に28,138円(税込)/月に
これではアカンと建築士さんに相談したところ、実際に新居で使う予定のLPガスの料金体系(バルクタンクで暖房と給湯の両方をガスで使うプラン)を調べてくれました。
それによると
基本料金:1,600円(税込1,760円)
従量料金:220円/m3
Oh, my gosh!
これなら109m3で28,138円(税込)。
なんちゅう差でしょう。ほぼ灯油と同じになりました。
実際に入居し、一番ガスを使う1月と2月のガス料金は
1月:113.6m3 29,101円
2月:94.7m3 24,677円
と、ほぼシミュレーション通りになりました。
(210330追記)
LPガス代は右肩上がり
しかしこのお買い得価格がいつまでも続くとは限りません。
人生は長いです(たぶん)。10年後、20年後はどうなるかわかりません。
やはり一般的にはLPガスは高いのです。
ここ50年間LPガスの小売価格は上のグラフのように一貫して上がり続けています
あーー、やはり灯油の方がいいのかな。
でも灯油も将来値上がりする可能性も十分あります。
灯油とガスのメリットデメリット
灯油とガスの比較 | ||
灯油 | ガス | |
ボイラーの大きさ | >= | |
設置費用 | 5〜10万円 | 10〜15万円 |
光熱費 | <= | |
故障 | 完全燃焼する分少ない? | |
耐用年数 | 15年 | 10年 |
タンク | どちらも大きい | |
燃料切れ | どちらも基本的にない |
灯油とガスそれぞれのメリットとデメリットを表にしてみました。
(参考:enepi(給湯器(ボイラー)徹底比較!ガス・石油・灯油・電気、どれが一番?))
あーー、これを見てもまだ決められない
どうしようーー。プロパンガスじゃなくてプロバンス風ハウスにしようかしら。(意味不明)
▼寒冷地の場合
出典:enepi(給湯器(ボイラー)徹底比較!ガス・石油・灯油・電気、どれが一番?)
北海道・東北地方や北陸地方などの寒冷地の場合は、石油給湯器がおすすめです。
都度給油する手間はありますが、石油を使った給湯器は熱量が高くランニングコストがほかよりも安いため、ほかの地域よりも冷たい水を温める必要のある寒冷地においては、光熱費に大きな差が出やすいです。
また、寒冷地のプロパンガス対象地域のプロパンガスの価格は相場よりもかなり高めの傾向があるので、ご自宅が都市ガスでない場合には、ガス給湯器は避けたほうが良いかもしれません
という記事もありました。やっぱり灯油の方がいいのかな。
建築士さんは灯油よりもガスを勧めています。
どうしましょう。
化石燃料は今後価格上昇?
しかし、地球温暖化が進む中、化石燃料への風当たりが強まって価格が上昇し、再生可能エネルギーによる電気にシフトしてゆくのではないかという記事がありました。だとすると電気の方がこの先のことを考えるといいのかしら。
新規の採掘事業中止は原油価格の上昇という痛みを伴うものになるとの見通しも示されています。
出典:GIZMODE(銀行も脱「化石燃料」。石炭・石油ガス採掘の融資を断る大手銀行が続々)
ここまでお読み頂き、まことにありがとうございました。
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